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2023年8月10日木曜日

ステキな 素敵な 舞ちゃん


 ~アルゼンチンタンゴ~

































 

浅田舞、人生初のアルゼンチンタンゴ留学記。「おでことおでこ、鼻と鼻が触れ合う距離感で踊るんです」“男女ふたりだけの世界”のダンスに浸る旅

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フィギュアスケートを引退し、現在はタレントとしても活躍する浅田舞さん。そんな彼女がいま熱中しているのはアルゼンチンタンゴ。この春、2週間にわたって滞在したブエノスアイレスでの思い出を綴ります。

夢のようなアルゼンチンタンゴ漬けの日々



今年の春、私は人生で初めて南米アルゼンチンを訪れました。約2週間にわたるアルゼンチンタンゴ留学です。

今年1月にアルゼンチンタンゴの舞台に初めて出演させていただいたことをきっかけに、ご縁があって、本場アルゼンチンでタンゴを学ばせてもらうことになりました。

7月15〜17日に行われる舞台『ラミーロ・ガジョ・グランオルケスタ特別来日公演』で、私はアルゼンチンタンゴを3曲踊るのですが、そのうちの1曲でアルゼンチンの世界チャンピオンとパートナーを組みます。この留学でその方に初めてお会いして、振り付けをしてもらうことに。生バンドの迫力満点の演奏をバックに踊り、ロマンチックなひとときを過ごしました。

首都ブエノスアイレスに滞在した約2週間は、夢のようなアルゼンチンタンゴ漬けの日々。レッスンを受け、仲間と夜ごはんを食べたら、23時ごろからアルゼンチンタンゴのショーを見に行き、ホテルに帰るのは深夜2時、3時。毎日2万歩くらい運動していたので、日本に帰る飛行機では記憶がないほど爆睡しました(笑)。

アルゼンチンは南米なので、ブエノスアイレスの街もビビッドな色合いなのかと思っていたら、思い描いていたよりもヨーロッパのような街並みや空気が流れていて。街を歩けば、どこからともなく音楽が聴こえてきて、お店に入れば、サッカーの試合がテレビで必ず流れていました。

“南米のパリ”と呼ばれるブエノスアイレスは本当に素敵な街。緑豊かで歴史的建造物が並ぶ美しい街並み。エネルギーあふれるタンゴの文化。愛され続ける音楽。賑やかなマーケット。ほかにもこの街でしか感じられない魅力がたくさんありました。

ブエノスアイレスはスペイン語で「いい空気」を意味する言葉だと、現地で教えてもらいました。なんてぴったりなんでしょう。その名の通り、素晴らしい空気に満ちていました。私は以前、写真集の撮影で中南米のキューバを旅したことがあるのですが、あの空気感にもどこか似ていたような……。南米の雰囲気が私に合っているのかもしれません。


「恥ずかしがらないで。
アルゼンチンタンゴはふたりだけの世界を作るんだ」



私はここ何年間か競技としての社交ダンスをやっていますが、アルゼンチンタンゴと社交ダンスは全然違いました。歩き方も、パートナーとの組み方も、履いているシューズも違うんです。

一番の違いはパートナーとの距離感。アルゼンチンタンゴはものすごく近いです。おでことおでこ、鼻と鼻が触れ合うくらい。そういう距離感で踊るから、練習中にパートナーの急所を蹴り上げてしまうことも(笑)。

初めてアルゼンチンタンゴのレッスンを受けたときは、もともとやっている社交ダンスの感覚とは違いすぎて距離感がまったくつかめず……。だから、まずは先生と抱擁するところから始めました。

「恥ずかしがらないで。おでことおでこをくっつけたほうがカッコよく見えるんだよ。アルゼンチンタンゴはひとつの音楽に合わせて、ふたりだけの物語を作るんだ。周りにいる人や舞台を見に来ている人に向けて踊るんじゃない」と先生に言われた言葉を、今でも鮮明に覚えています。

社交ダンスは周りに向けて自分をアピールするのに対して、アルゼンチンタンゴは男女ふたりだけの世界を作るダンス。まさに陰と陽です。社交ダンスは陰な部分を隠して陽に見せないといけない印象があるダンスですが、アルゼンチンタンゴは陰のままでも素晴らしい表現になる。そういう違いがあると思います。

本場アルゼンチンでは、プロではない一般の方、おじいちゃん、おばあちゃんから若い子たちまで、日常生活の娯楽としてタンゴを楽しんでいるんです。

毎晩、深夜0時から生バンドが演奏を始めて、朝の4時まで踊り続ける。90歳ぐらいのおじいちゃんとおばあちゃんが言葉を交わさなくとも、ダンスをしながら会話している姿がとっても素敵でした。

こうした本場でアルゼンチンタンゴの歴史と文化を肌で感じられ、感動しました。上手い、下手ではないんですね。アルゼンチンはファッションも個性的だし、女性も強い。本場で感じた衝撃は忘れられません。

現地でレコーディングに参加して、生バンドの演奏をバックに踊る経験もさせてもらったことも印象的でした。ほんっとうに最高でした! フィギュアスケートも生バンドで見てみたいと思いましたね。妹には「次にやるショーは絶対に生バンドでやってほしい」と伝えました。生演奏は本当に格別なので、もし実現したら素敵ですよね。


アルゼンチンタンゴと長いお付き合いをしたい



社交ダンスだけをやっていたころは、どうしても競技として向き合わないといけないという気持ちが強くて、とにかく一生懸命だったんです。でも、アルゼンチンタンゴをやるようになって、自然と心に余裕が持てるようになってきました。

フィギュアスケートも、競技だとどうしても技術、技術、技術と突き詰めるから楽しめなくなっちゃうけど、逆にアイスショーだと自分の表現したいことができるんです。だから、私はもともとアイスショーのほうが好きでした。

アルゼンチンタンゴを通して得られた経験が、きっと競技として取り組む社交ダンスやそのほかのことにも活かされると信じて頑張ろうと思います。

写真集を出したのが9年ほど前。そこから芸能活動の幅が広がりました。テレビ番組にもたくさん出させていただいたし、舞台にも挑戦しました。興味のあることをひと通りやってみた結果、自分はやっぱり表現することが好きなんだと実感できたから、社交ダンスをやるようになって。

その社交ダンスがいま、アルゼンチンタンゴにつながっています。アルゼンチンタンゴもこれから先、何十年と続けていけるものなので、長いお付き合いをしたいなと思います。もしかしたら、「アルゼンチンの男性と結婚して、アルゼンチンに住むことにしました」という可能性もあるかもしれませんね(笑)。

今回の舞台で踊る3曲のうち2曲は「男女のドロドロとした恋愛の駆け引き、いざこざ」みたいなものを表現した曲。もう1曲は明るいハッピーな曲です。アルゼンチンタンゴ留学で得た経験を生かして、以前よりも気持ちが伝わる踊りができたらと思っています。

取材・文/浅田舞





























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