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2023年10月22日日曜日

相変わらずのジャニーズ、だねぇ!








本当なら

宮館さん

かわいそうだわね




















































































































💕



















































































異質なジャニーズの「○○くん」呼び 社会学者が感じた世間とのズレ

聞き手・加藤勇介






ジャニーズ事務所の名称が「SMILE―UP.(スマイルアップ)」に変更された。事務所名やグループ名に関心が集まったこの間、性加害問題の他にも同族経営の弊害、圧力や忖度(そんたく)が発生するメディアとの関係など、様々な問題が指摘されている。これらの点について、社会学者で「ジャニーズの正体」の著書がある太田省一さんは「ジャニーズ事務所に限った話でなく、日本の芸能界が構造的に抱えている問題でもある」という。一方で、他の芸能事務所にない異質さとして、「若さ」至上主義を指摘する。その思想が、戦後日本の成長期から現在に至る社会の変化とどう関係してきたのか。太田さんに聞いた。

芸能界全体の問題点と、ジャニーズの特殊な点

 ――ジャニーズ事務所の名前がどうなるのかに高い関心が集まりました。また、事務所が設置した再発防止特別チームの調査報告書では同族経営の弊害が指摘されています。

 「今回は弊害の側面が注目された形ですが、同族経営は日本の芸能界では珍しい事例ではありません。戦後に芸能事務所を近代化したパイオニアとされる『ナベプロ』こと故・渡辺晋さん創業の渡辺プロダクション、業界初の株式上場を果たした堀威夫さん創業のホリプロ。いずれも創業者の名が事務所の名前になり、現在も創業者の親族が経営に携わっています」

 ――調査報告書では「マスメディアの沈黙」が指摘されるなど、ジャニーズ事務所とメディアの関係も大きな問題になっています。

 「『バーター』や『共演NG』といった業界用語は、メディアで大々的に報道されることはなくても知っている人が大半でしょう。人気タレント出演の見返りに自社で売り出し中の新人も合わせて起用するなどのことは、ごく普通に行われています」

 「メディアへの圧力で言うと、逆説的な事例ですが、1970年代に人気を博したテレビのオーディション番組『スター誕生!』は、ナベプロがテレビの各番組に強い影響力を持ち、ナベプロ帝国とも呼ばれる状況があったことへの反発で生まれたような番組でした。素人を出演させ、そこから生まれたスターは、森昌子さんや山口百恵さんはホリプロに、桜田淳子さんはサンミュージックにと、ナベプロ以外の芸能事務所に所属して芸能界の地図が塗り替えられることになりました」

 「こうした点ではジャニーズ事務所だけが特殊だったわけではなく、程度の差こそあれ、日本の芸能界そのものが抱えている問題でもあります」

 ――では、ジャニーズ事務所が特殊だった部分はどこにあるのでしょうか。

 「一つは、『男性アイドル=ジャニーズ』の図式でジャンルを独占し、各方面に影響を及ぼしたことです。このため、問題点が他の芸能事務所以上に大きくなりました」

 「そしてもう一つは、創業者の故ジャニー喜多川氏の思想が大きいと思いますが『若さ』に至上価値を置いたことです。それゆえに、1990年代以降は世間が支持するジャニーズ像と、ジャニーズ事務所が目指す理想像にズレが生じてどんどん大きくなったと思われます」

異質な文化を生んだジャニー氏の価値観

 ――90年代以降、ジャニーズの存在感は大きくなっていったと思いますが、ズレが大きくなるとはどういうことでしょうか。

 「ジャニーズの異質さで象徴的なのは、所属タレントが先輩を『○○くん』と呼ぶことです。芸人の世界では『1日でも先に舞台に上がった方が先輩』と言われるほどで、芸能界の上下関係は一般社会よりも厳しいぐらいです。それだけに、『くん付け』呼びは非常に特殊ですし、目立ちました」

 「これはジャニー氏がタレントから敬語を使われるのを嫌ったことにも表れています。また、生前のジャニー氏の発言やインタビューを読むと、過去のことは振り返らないという内容のことをよく話していて、若者の成長を賛美していました。未来志向が強い面が見られます。歴史や伝統に重きを置くと先輩を尊重することにもつながりますが、それよりも若さに重きを置いたジャニー氏の価値観が独特な文化を生んだのでしょう」

 ――「くん付け」呼びは独特ですが、タレント間のフレンドリーな関係を表していると好意的な評価が多いと思います。それがなぜ「ズレ」につながるのでしょうか。

 「この『若さの賛美』は、戦後の日本社会が強く持っていた価値観でもありました。ジャニーズ事務所が創業した1962年は高度経済成長期のまっただ中。敗戦から立ち直ってもう一度上を目指そうと国そのものが若さにあふれ、一億総中流の言葉に代表されるように多くの人が同じ方向を目指した時代でした。そして成長は男女を問わず日本のアイドルの本質的魅力でもあり、子どもでもなく大人でもない若者世代の成長物語が人気を集めました」

 「しかしバブル崩壊以降は若々しく成長する社会ではなくなりました。そしてアイドルも一定の年齢を超えると卒業するとされていたものが、90年代以降、SMAPが代表的ですが30歳を超えても40歳を超えても続くようになります。国が成長期から成熟期になった中で、私たち自身が、若く新しい才能よりも一緒に寄り添い続けてくれる存在を求めるようになったと言えそうです」

 ――成長期が終わっても「若さ」に重きを置いたのが「ズレ」ということですか。

 「米国ロサンゼルス生まれのジャニー氏が目標としたのは、ミュージカルなどのアメリカ式のショービジネスです。ジャニー氏は舞台の演出で多数のクレジットを残すなど、晩年まで活動の中心は舞台にありました。映画化もされた代表作の舞台『少年たち』のように、ステージという非日常の空間で若者がショーを見せることに注力していました」

 「ところがSMAP以降は、テレビで歌番組のみならず、ドラマやバラエティー、司会業と活躍の幅を広げ、情報番組のコメンテーターや報道番組のキャスターになるまでになりました。それまではアイドルがバラエティーに出るのはあくまで歌の余技に過ぎなかったのが、芸人と対等に渡り合いバラエティー界の中心にジャニーズのタレントが位置するまでになります。舞台という非日常ではなく、テレビという日常のメディアで等身大の姿を見せてくれるようになりました」

 「SMAPは歌番組が次々と休止になる『アイドル冬の時代』に生まれたことでジャニーズ内では異端の存在だったのですが、国民的人気となり、以降のグループにとってのひな型となります」

 「私が印象的なのは、SMAP解散騒動のきっかけとなった週刊文春の故メリー喜多川氏へのインタビューで、メリー氏が『SMAPは踊れない』と批判したことです。ショー中心の価値観がそこにも垣間見えます。SMAPといえば国民的アイドルで、世間的にはジャニーズといえばテレビ界を席巻する人気タレントの集団ですが、ジャニーズ事務所の方針としてはテレビよりも舞台が本流にあったのでしょう」

 ――時代はさらにテレビからインターネットへと移っています。

 「平成に入って格差社会の問題が表面化してきてからも、テレビは昭和時代の一億総中流の価値観を残すメディアだったのでズレが生じながらも共存できました。しかし、一般の個人であっても自らの日常の姿を発信できるネットは、舞台という非日常を基盤とするジャニーズの価値観からはあまりにかけ離れていたように思います。長年、ネット媒体には写真使用に強い制限をかけるなど、かたくなな態度を取ったことで世間とのズレはさらに広がりました」

 「ネット時代では、世間だけでなく所属タレントの目指すスタイルともズレが生じたと思います。今の時代、人気を得るにはSNSでの発信や音楽のストリーミング配信は欠かせませんが、ジャニーズの対応は大きく遅れました。今回の性加害問題が出る以前から、ジャニーズではタレントの独立が相次いでいたのもこうした一面が大きそうです」

 「アメリカのショービジネスを理想にしたジャニーズですが、テレビで大きな成功を収め、それゆえにネットへの対応が遅れた。その間に、ジャニーズを参考にしながらも自国の市場が小さいことなどから海外進出を積極的に進めたK―POPが世界標準になってしまったのは皮肉ではあります。K―POPが、日本のアイドルのような成長する姿ではなく、パフォーマンスを通じて完成した姿を提示するのも本来ジャニーズが目指したものでしょう」

 ――ジャニーズの歴史に時代の流れを感じます。

 「まず被害者の方々の救済が最優先されるべきなのはもちろんですが、今回の一連の問題で、私は戦後のひとつの終わりを感じます。若さを求めた高度経済成長が終わり、バブル崩壊後の『失われた10年』が20年、30年と延びる長い過渡期の中で、少しずつ大きくなっていた矛盾が芸能という分野において一気に噴き出した感があります」

 「また、敬語を使われることを嫌いタレントの個性を大事にするなど米国的な民主主義を重視していたジャニー氏が、タレントの選考やデビューの判断を一手に担う絶対的な権威となる構図の二面性も、今回の問題のポイントのひとつでしょう。その点も皮肉があるとともに、芸能における人材の発掘・育成の本質についても改めて考えさせられます」

 ――今回の問題を受けて、芸能界全体へはどのような影響がありそうでしょうか。

 「旧ジャニーズ事務所が新しくつくるエージェント会社は、契約形態からしてタレント個々の独立性を尊重することになります。能年玲奈さん(現・のんさん)が事務所から独立後に改名を余儀なくされるなど、事務所とタレントの契約形態が問題になることはこれまでもたびたび起きていました。芸能界全体としても事務所とタレントが対等な関係になる方向性は強まるでしょう。ユーチューバーやSNSのインフルエンサーなど、芸能事務所に所属しない著名人も増加しているので、芸能事務所とは何なのかが改めて問われることにもなるのではないでしょうか」(聞き手・加藤勇介)

     ◇

 おおた・しょういち 1960年生まれ。メディアと日本社会の関係をテーマに研究。主な著書に「紅白歌合戦と日本人」「放送作家ほぼ全史」「中居正広という生き方」など































投稿者: @kyodonews_official
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